私は夫と違って、旅行前に全然下調べしないのですが、キューバでひとつだけ行きたかった所があります。
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ここだけ他のキューバの街並みとは違う景色。 |
ハバナ郊外にあるモザイクハウス・Fusterlandiaです。
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クラシックカーとモザイクハウスのよく似合うことよ! |
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自作のタイルをはめ込んで顔を作ってあるんです。 |
Jose Fusterというキューバ人アーティストが手がけたモザイクハウスが集まる集落のようなところで、キューバに行ったことのある知人から「絶対気に入ると思うから、ぜひ行ってみて!」と聞いていました。
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入場は無料ですが、トイレは有料です。 |
実際に見た時の感動が薄れないように、なるべく写真の載っている記事などは見ないようにしていたくらいです。私は何でも、自分の目でしっかり見て体験することが大切だと思っています。写真や本で見て知っているような気になるのじゃダメで、実際に行って現地の雰囲気とか天気とか匂いとか、その時の気持ちとかが全部が混ざった経験だけが、心にずっと残るとわかっているからです。
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チェス好きの娘は巨大なチェスピースを見つけて嬉しそう。 |
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こんなプールで毎日泳げたら最高だなー。 |
タクシーで近づいていくと、周りの雰囲気がちょっとしたアートの街らしくなっていきます。ひとつの狭い通りにクラッシックカーのタクシーが並び、突然モザイクの家並みが目に飛び込んできます。
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ドラムに見立てた椅子。 |
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金色にペイントしたミシン。 |
もう、あまりの凄さに圧倒されて、感動の嵐。こんなすごいモザイクハウス見たことありません。バルセロナのガウディのPark Guell、
スワジーランドのHouse on Fireを見た時もしびれたけど、さらに上回る凄さでした。
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二階からの眺め。 |
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どこを見ても驚きでいっぱいです。 |
可愛らしさと力強さがありながらも、芸術的で、平面だけじゃなくて立体的なモザイクや、鉄のフレームなどが組み合わさっていて、総合的なアートになっています。
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手すりまでこんなに可愛い。 |
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屋上から全体を見渡す。 |
あちこちにアートギャラリーがあって、アーティストの作品を買えるようにはなっていますが、何と、入場は無料。太っ腹!
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隣の建物に「VIVA CUBA」の文字が。 |
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楽しいベンチがあちこちにあります。 |
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ココナッツの屋台もモザイク。 |
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お土産屋さんで貝を彫ったイヤリングを買いました。 |
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キューバの国旗モザイク。 |
私達の泊まっていたアパートの近くにも、モザイクではないですが、面白いアートが並ぶCallejon de Hamelという通りがありました。
キューバはカリブ海に浮かぶ孤立した社会主義の国で、物資もなく貧しいのだけど、あるもので楽しくやっていこう!という心意気みたいのが街並みや音楽から伝わってくるんです。私は、こういうのがすごく格好いいと思うし、惹かれるんです。
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古いバスタブをベンチに改造。 |
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バスタブを壁に埋め込んだアート。 |
道で絵を描いている人、シガーを吸っているおじさん、謎めいたバーなど、ボヘミアンな雰囲気が何とも言えなく素敵でした。
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廃品を利用してこんなにカッコいいアートが出来るのです。 |
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小さな通りですが、ここだけ異空間。 |
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バスタブベンチに座り、シガーを吸って本を読んでいるおじさん。 |
簡単に行ける国じゃないから、余計にそう思うのかもしれないけど、こんなに好きになった国は久しぶりでした。
L.A.の空港に着いた途端、スターバックスのコーヒーの香りがして、トイレに行ったら自動的に水が流れて、ハイブリットカーの冷房が効いたタクシーで家に戻って、お湯の出るシャワーを浴びて、何だか強烈なリバース・カルチャーショックを受けました。
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ディナーに行ったレストラン・La Guaridaの下の階に干してある
白いテーブルクロスの様子ですら、美しいと思いました。 |
キューバの庶民から見ると、アメリカの便利さや豊かさは未来の映画を観ているようなものに違いありません。でも、それがいいのか悪いのかがよくわからなくなりました。知らない方が幸せっていうこともあると思うし、キューバ人が変化を求めているのも理解出来るし。
長々としたキューバの話、読んで下さってありがとうございました。
次回から普通のブログに戻りますね。