July 24, 2014

Brush Embroidery Cookies / ワカンナイ



手術から1ヶ月も経っていないので、少し無謀な気もするけれど、明日からシアトルとポートランドへ旅行してきます。

まだ痛みはありますが、痛いのが普通になっちゃって慣れてきた(笑)。
四角いクッキーがベース。
かための白いアイシングを用意。
手も少しは動かせるようになってきたので、クッキーデコレーションしたりもしています。
外側が乾いたら次の花びらをつくる。
筆でアイシングをすっと広げて花びらを作る手法、繊細で可愛らしいデコレーションです。
このクッキーをお手本にしました。
パステルカラーの上に白いアイシングで花を作ると透明感があってきれい。
真ん中にスプリンクルをぱらぱらと振る。

話は飛びますが・・・・

昔読んだ沢木耕太郎の「バーボン・ストリート」を読みかえしていました。(手に入る日本の本が限られるので、繰り返し読むことが多くなる。)
その中の「わからない」というエッセイで、井上陽水が宮沢賢治の「雨ニモマケズ」の詩が知りたくて沢木氏に電話で聞いて作詞した「ワカンナイ」という歌の話があります。

その新曲を筑紫哲也氏の番組の最終回で歌うエピソードがあるんですが、私も聴いてみたくなって探したら、YouTubeで見つけました。



「ワカンナイ」もステキですが、同じ番組の最後に歌った「勝者としてのペガサス」がすごく良くて、しばらく1982年にタイムトリップしてしまいました。

仕事も国も違うけど、艶のある声で渋くて、サングラスが似合って近寄りがたい怖さがあるAnthony Bourdainと井上陽水ってイメージがちょっとダブりませんか?目の前に居たら気絶するワ。
 
今回の旅行では釣りとかラフティングとかは無理ですが、たくさん読みたい本と編み物プロジェクトを用意して、のんびりするつもり。

ということで、8月の初旬までブログも夏休みです。
みなさんも楽しい夏をお過ごしくださいね。

July 21, 2014

家でBBQ

娘の学校のボランティアで知り合って仲良くなったお母さんが、「夏休みに入ってからなかなか会うチャンスもないので一緒にプラネタリウムへ行きませんか?」と誘ってくれました。
子連れでプラネタリウムは初めてで、みんなで大いに楽しんだので、今度は私から彼女の家族をBBQに誘いました。
えびとチキンをカリビアンふうマリネとバジルソースの二種類につけました。
男の子ふたりはクライミングウオールに登るのに夢中でした。
あとは子供たちだけで勝手に遊んでくれたので、大人は肉を焼いてワインを飲んで遅くまでおしゃべり。
ミニコーンマフィンとりんごと桃のガレット・バニラアイス添え
学校ではたくさんのお母さんたちと知り合う機会があるけれど、あいさつやその場の会話程度でなかなかそれ以上親しくなりづらいもの。だからこういうふうに同じクラスの子のお母さんで、子供の話以外にもいろいろ話せる人ができてとても嬉しいです。
夕暮れの庭は気持ちよいので外で食事です。
食事の後は花火も楽しみました。

July 16, 2014

Thumbprint cookies

夏になって毎週末、何かしらのパーティがあります。招いたり招かれたり、BBQやポットラックだったり、プールパーティやらハウスウオーミングも。
今夏は、日中は家でおとなしく療養してるので、週末のパーティは気分転換になります。
いちごジャム、杏ジャム、Nutellaの三種類。
この前、プールがある家のお母さん主催のクラスサマーパーティがありました。子供たちが水遊びしている間に親が情報交換や夏の予定などの話をして過ごします。穴場のビーチ情報やらプレイデートの約束に習い事など、いろんな話が聞けて面白かった。
卵白の中で転がしてから、刻んだアーモンドをまぶしてから焼きます。
ポットラックだったので、Thumbprint cookiesを焼いていきました。カラフルだし、デコレーションクッキーほど手間がかからないので大量生産向きです。
ナッツアレルギーの子がいるかもしれないので、ナッツ抜きのも焼きました。
我が家の工事、私は今は手伝えませんが、ここ数週間でずいぶん進みました。
夫がコツコツと穴掘りをしていたところにコンクリートを流しました。普段は家のコンクリートミキサーで混ぜていますが、あまりにも大量のコンクリートが必要なので、大きなトラックに来てもらってホースでざざーっと流しました。
この深い穴を見た人は必ず、プール作るの?と聞きます。
地盤が出来れば安心。あとは夫が長い間かけて考え抜いたデザインを形にしていくのみ!
どんな小屋とジャグジーになるか私にはまだ予想がつきません。

July 14, 2014

苺のブックマーク

大きな手術をして入院しても翌朝には帰宅させられてしまう、アメリカの病院。リクライニングできるベッドでテレビを見ながら看護婦さんに様子を見てもらうほうが快適だけど、そうもいかないのがこの国の医療システムです。
家にあった毛糸で小一時間ほどで編めました。
家に戻ってもしばらくはベッドに寝たきりなので本を読むくらいしかできません。それを見越して図書館で何冊も本を借りてきてありました。
苺の底から3本針で編んでいきます。
ヘタも続けて編んでいきます。
私は何冊か並行して読むので、しおりが要ります。日本の本だとひもがついているから良いけれど、英語の本にはついていません。そこらへんのメモをちぎって挟んでおくと、本そのものが大きいから中に隠れてしまったり。
i-Cordでひもを好きな長さに編む。
それでようやく起き上がれるようになった日に苺のブックマークを編んでみました。
以前にクリスマスオーナメントとして同じパターンで編んだことがありますが、Ravelryでブックマークに仕立てるアイデアを見て、私も真似してみようと思ったのです。
花びらを5枚つなげて白い糸で編む。
クルッと丸めて花を作り、真ん中に黄色いボールを縫い付ける。
普段は寝る前と娘の習い事の間くらいしか本を読みませんが、今回の療養でたっぷり読書の時間が取れたのがよかったです。
苺はほぼ実物大くらいです。
読み終わったばかりのAnthony Bourdain のMedium Raw、かなり面白かったです。
英語の大きな本でも余裕で挟める長さ。

July 9, 2014

Rock Candy

前回の乳がんの話を書いた後、たくさんの励ましのメールをいただきました。
パステルカラーのロックキャンディ。
10年以上ブログになる前から読んで下さっている方、自らや家族のがんの経験を告げてくれた方、かける言葉が見つからないけど応援してますよという方、もう20年以上も疎遠だった大学時代の登山仲間、はじめましての方、詩や参考文献を紹介して下さった方などなど・・・。
 
春から泣きすぎて涙が涸れたと思っていたけれど、読者の方々のメールでうれし涙が出ました。ほとんどの読者の方には直接お会いしたこともないし、コメント欄も設けずにいる無愛想なブログの主に、勇気を出して気持ちを伝えようと思ってくださったことが、素直に嬉しい。
濃い砂糖水を煮立ててシロップにし、冷まします。
ガンという病気は特別に重い響きがあって、何と患者に声をかけてよいものやら・・・と告げられた方が戸惑うものです。人と状況によるとは思いますが、私は話を聞いてくれるだけでありがたく、ホッとします。だから、いただいたメールを読んで気持ちがすっきりしました。本当にどうもありがとうございます。
竹串をまっすぐと底に着かぬようにするため、ピンチで固定します。
10日前はひとりじゃ起き上がるのも難しい状況でしたが、今は体からチューブも取り外し無理のない程度に動けるようになりました。シャワーを浴びられたり、痛み止めを飲まずに済んだり、ワインを飲めたりするような小さなことがありがたく思えます。
薄い青のシロップの中で結晶が始まりました。
夫が今週いっぱい休みを取ってくれているので、毎日ふたりで新しいレストランを開拓してお昼に行ってみたり、昼間からテレビの再放送を見ながら編み物したり、明るいうちに3人で夕食を食べたり(普段は遅いので)して、グータラ生活もそう悪くないです。
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今月のLighthoueのコラムはRock Candyづくりの話です。
最初、塩でやってみたのですが何日経っても結晶しなかった。
最初、タコ糸を垂らした濃い塩水で塩の結晶づくりを試みたのですが、どうにも上手くいかず、それなら砂糖で結晶を作ってみようと思って調べたらRock Candyのほうが簡単に作れることがわかりました。
画像をクリックすると拡大して読みやすくなります。
白のままもきれいですが、パステルカラーにすると窓際で結晶がキラキラ光りながら育てられて楽しいですよ。

July 6, 2014

Pink Ribbon

お久しぶりです!
特に個人的な事情に触れず、普段通りに更新してきましたが、実は大きな転機がありました。
平凡な毎日もひょんなことで一変し、自分ではどうにもできないことが時々ありますよね。

春に乳がんであることがわかり、すぐに手術をしました。
いつも通りにランニングと水泳から戻り、突然の医者からの電話で「ガンです」と言われても簡単には受け止められなかった。健康には自信があったから、なおさらです。


くすんだピンクでアウトラインを絞ります。
手術後の検査で新たなガン細胞が見つかり、2度目の手術をしなければなりませんでした。死を意識して、ため息ばかりついて過ごしてきました。手術の合間に気晴らしに旅行に出かけたり、いつも通りに過ごそうとしたけれど、ガン発見の前後では世界の何もかもが違って見えてしまうんです。良くも悪くも、これは一生変わらないと思う。
真ん中を埋めて、串で広げて平らにします。
サポートしてくれる家族や友達には感謝の気持ちでいっぱいです。私も辛いけど、周りの人のペースをも乱してしまって、それがさらに辛い。気持ちが弱っている時に暖かい言葉は普段の何倍も心に染みるし、お花やカードにも随分と癒されました。乳がんを克服した知人が、そっと励ましてくれたのにも助けられました。
今が色んな意味で人生の節目なのでしょう。貴重な残りの時間に優先順位をつけて、今まで以上に好きなことをして濃く生きていきたいです。
手術前にこのクッキーを作って、自らを励ましました。
起こったことは運命だから仕方がない。そう覚悟を決めてからは、ぐっと強くなりました。泣いて暗いオーラを出しながら余生を過ごすのはごめんです。余計な情報を読んで一喜一憂するのはやめ、良い先生たちを信じて前向きに治療に挑むことにしました。

2度目の後もまだ取りきれず、先月末に3度目の大手術をしました。
もう、ここまできたら何でも来い!生きていられることがありがたく思えます。
周りはサンディングシュガーで仕上げました。
ガンを摘出したからそれでおしまい、というわけにはいかず、長い間の治療とリハビリテーションが待っています。もう痛みのピークは過ぎたし、私は強いから大丈夫。

更新の頻度はやや減りますが、息抜きの場所のつもりでブログも続けていきたいです。
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